初めまして。とおまわり農園です。
私は農学系の大学院2年生で、日々スマート農業に関する研究を行っています。
今日は、私の夢についてお話します。
農業への想い
実家は農家ではありませんし、親戚の中にも農家はいません。
それでも、中学生の頃から「農家になりたい!」という思いを抱き続けてきました。
就農するための方法を調べたり、近隣の農家さんのお手伝いをしたり・・・
できることを色々と試して来ましたが、なかなか具体的な道のりは見えてきませんでした。
そんな中、今年の5月、ようやく夢に向かって一歩を踏み出すことができました。
兼業農家に特化したスクールにインターン生として参加できることになったのです。
現在は、スクールの運営サポートをしながら、会社員と農業を両立するためのノウハウを学んでいます。
農園レストランの計画
インターンの業務の一つとして、スクールで保有している圃場で農園レストランの立ち上げを任せていただくことになりました。
私が農家になりたい最大の理由は、採れたての美味しい野菜の魅力を多くの人に知ってもらいたいからです。
そこで考えたのが、次のような体験型レストランです
- お客様に圃場で野菜を収穫してもらう
- 収穫した新鮮な野菜をピザの具材として使用する
- 自家製ピザ窯で焼き上げて、その場で味わってもらう
都心に近いながらも広大な自然に囲まれた環境で、青空の下、新鮮な野菜をたっぷりと楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごせる場所。
そんな理想の空間を目指して、ワクワクした気持ちで準備を進めていきました。
準備の日々
右も左もわからない状態からのスタートでしたが、少しずつ前進している感覚はありました。
必要な設備を洗い出し、資金計画を立て、あとは実際の資金調達を行ってオープンに向けた準備を整えるところまでこぎつけました。
小学生の頃から、お絵かきの時間には農園レストランのメニューを考えて描いていたくらい、ずっとチャレンジしたいと思っていたことでした。
やっと夢が現実になりつつあることに、胸が高鳴りました。
予期せぬ困難
しかし、そんな希望に満ちた日々は突然の電話で一変します。
インターン先のスクール校長からの電話。
「レストラン、だめだねー。」
台風・猛暑・イノシシなどの獣害により、収穫体験に必要な野菜が全滅してしまったと言うのです。
先月圃場を見に行った時は、採れたてのナスときゅうりを頬張り、トウモロコシもあと少しで収穫できそうだと喜んでいたのに。
「まあ、また来年かね。」という校長の言葉に、私の心は沈みました。
私は来年から一般企業への就職が決まっており、しかも勤務地は北海道から九州まで全国どこになるかわからない状況です。
おそらく、今年が最初で最後のチャンスだろうと思い挑んでいました。
挫折から学んだこと
農地の確保、機械や道具の調達、野菜の栽培。
これらが既に整っており、あとはレストランに必要な設備を準備するだけという恵まれた環境。
こんなチャンスは二度とないだろうと感じました。
次は自分で一から始めなければならないと思うと、大きな挫折感を味わいました。
たった一本の電話で夢が断たれる。
その現実に直面し、自然と共に生きることの難しさを痛感しました。
誰のせいでもない。ただ、自然の力の前では人間は無力なのだと実感しました。
未来への希望
でも、ここで簡単に諦めるわけにはいきません。
どんな困難があっても、時間がかかったとしても、いつか必ず自分の農園を持ち、新鮮で採れたての野菜を存分に味わえる場所、ふと日常に疲れたとき「おかえり」と温かく迎えることができる場所を作ります。
今はまだ学生ですし、恥ずかしながら奨学金の返還も待ち受けているため、すぐに農園を作ることは正直難しいです。
ですが、夢の実現に向けて、ゆっくりと、たくさん「とおまわり」しながらでも、できることを少しずつ進めていきたいと思います。
このブログでは、「とおまわり農園」をオープンできる日まで、ここに記録を残していきます。
私の農業への情熱と、時には挫折も含めた成長の過程を、皆さんと共有できれば幸いです。
これからどうぞよろしくお願いいたします!
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